いとこ煮

いとこに

冠婚葬祭に欠かせない郷土料理

「いとこ煮」は、冠婚葬祭に欠かせない山口県の郷土料理です。
全国的には「いとこ煮」といえば小豆とかぼちゃの煮物ですが、山口県では小豆と白玉団子を用いたものが一般的。さらに県内でも汁気のあるものとないもので地域によって異なるのだとか。

萩地方のいとこ煮は、汁気が多いのが特徴。昆布などのだし汁に砂糖・しょうゆ・塩で味を調え、あらかじめふっくらと煮ておいた小豆、白玉団子、干ししいたけ、かまぼこなどを入れて煮て、冷ましてからいただきます。小豆が入っているので一見ぜんざいのようですが、だしの味がきいてさっぱりとした郷土料理です。
冠婚など祝い時は白玉を赤く着色した団子、葬祭などの時は薄緑に着色した団子を入れます。

名前の由来は、いろいろな材料を順番においおい(追々)入れて煮ていくことから、語呂合わせで「おい」に甥の字を当てて甥と甥で「いとこ」、そこから「いとこ煮」というようになったといわれています。